どうも、NEKRAM0NSEEです。
味クラフト実験員の「HeavyMetalGorilla」ことHMG氏が行った、「ギターパーツ金メッキ自弁調達実験」の内容を記事にします。HMG氏から送られた写真と、聞き取りをもとにして、皆さんにお伝えしたいと思います。

実験で作成した金メッキ風クロームパーツたち。かなり本物に近いですね!
ギターパーツの色は大きく分けてクローム、ゴールド、黒の三種類があります。その中で一番一般的な色はクロームです。ギターいじりをしていると必ずと言っていいほど余るブリッジなどのパーツ、それらの殆どはクロームカラーではないでしょうか。
ジャンクギターをリペアする際に余りパーツを使いたいけど、クロームはそろそろ飽きてきたな・・・なんていうときには、簡単なペイントでゴールドパーツを作って、パーツのイメージチェンジに挑戦してみましょう。パーツの買い替えも、金メッキ用の高い塗料を買いそろえる必要もありません。
もちろん、手持ちの安ギターのイメージチェンジにも使えます。では、早速実験の内容をご紹介します。
塗装
今回使うメインの塗料はこちら。
タミヤカラーのクリヤーイエローです。まずはこれをそのまま刷毛で塗ってみましょう。
テールピースの半分にマスキングをして、刷毛で塗料を塗ってみました。乾燥を待ってから左右を比較してみます。色味がかなり濃いですが、クロームの上にクリアイエローを乗せただけでも、ゴールド感は出ていますね。
ゴールドのピックアップにも、同様の方法で塗料を塗り、色味を比較してみました。やはりクリヤーイエローそのままだと色味が強く出すぎてしまいますね、調色する必要がありそうです。
クロームピックアップに塗ってみました。広い面を塗ると刷毛塗りの性質上塗りムラが発生するようです。でも遠目で見たら全く分からないレベルですね。
ペグにも同様にクリヤーイエローを塗ってみました。近くで見ると違和感がありますが、遠目で見るとそうでもないかもしれませんね。思ったよりもゴールドパーツ感があります。
強度実験
次に、乾燥後一時間で、塗装がどれくらいの強度になっているのか実験してみました。簡単にはがれるようでは、実用的とは言えませんからね。
指でぎゅっと押してみます。これは全く問題なしです。
布でこする。これも問題なしです。指紋なんかは綺麗に拭き取ることができます。
布を10秒ほど強く押し付けたところ、塗装面がつぶれて跡ができました。これは完全乾燥させれば問題はなさそうです。しかし、さすがにメッキほどの強度はないようですね。
ピカールで表面を拭くと光沢が増しました。しかし、あまり磨くと塗料がはがれそうなので、やりすぎないほうが良いみたいです。
調色
ここまでの実験では、クロームパーツにクリヤーイエローをそのまま塗っていたため、実際のゴールドパーツよりも黄色味が強く出すぎていました。では調色して真鍮っぽい色を作ったらどうなるでしょうか。
溶剤と赤、青の塗料を足して、調色してみました。
黄4:赤2:青1:溶剤2の割合で作った色を、先ほどクリヤーイエローを塗ったテールピースに塗ってみます。

左がクリヤーイエローのみ、右が調色した塗料を塗ったもの。
真鍮っぽい色で、かなりゴールドパーツに近くなりましたね。よく見てみないと元がクロームパーツだとはわからないくらいの仕上がりです。
調色は成功ですね!
結果
・アクリルのクリヤーイエローを塗るだけでもパーツの印象がゴールドパーツに近くなる。
・強度も十分にあるので、実用に問題は無と思われる。
・調色すればさらにゴールドパーツの色味に近づけることができる。
以上の結果が出ました。タミヤのクリヤーカラーは安価で、模型店なんかだと必ず置いてありますし、ネットでも勿論購入が可能です。パーツの色を変えたいだけであれば、新しくパーツを購入するよりもずっとコストパフォーマンスに優れた方法であるといえます。
特に、ギターのバダスタイプのブリッジはあまりゴールドパーツを見かけませんし、パーツ色をゴールドでそろえるのが難しい場合もあります。そういった状況で、今回の方法が役に立つのではないでしょうか。
では、今回はこの辺で、サヨナラッ!